[低周波パルス化磁界にばく露したヒト脳の時間分解型ドシメトリ] tech./dosim.

この研究は、これまでの多くの低レベル低周波パルス化磁界（PMF）による脳ドシメトリ研究が内部の最大電界の推定に当たって時間的パターンや組織の分散性を考慮していないのに対し、組織の分散的ふるまいを考慮した時間分解型ドシメトリを検討した。これは、影響発生閾値がパルス波形に依存して変化する可能性、また、印加された刺激を組織がフィルターし、期待した刺激波形の大きさや形状が変わる可能性などを検討する場合に必要なアプローチであるという。脳組織の数kHzまでにわたる広帯域分散性を考慮に入れつつ、PMFばく露中の現実的脳モデルに時間分解型ドシメトリを適用した結果、パルス繰り返し周波数75Hz の場合、これまでの単純なドシメトリによる脳の誘導電界ピーク値はかなり大きく過少見積もりされていることが示されたと報告している。