研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[弱い電力周波数磁界は表皮成長因子受容体及びカルシウム関連シグナル伝達に依存して微小管細胞骨格の再編を誘導する] med./bio.

Weak power frequency magnetic fields induce microtubule cytoskeleton reorganization depending on the epidermal growth factor receptor and the calcium related signaling

掲載誌: PLoS One 2018; 13 (10): e0205569

先行研究では、弱い50 Hz磁界がおそらく表皮成長因子受容体(EGFR)関連の運動経路の活性化を通じて、アクチン細胞骨格を発動させ、細胞移動誘発することが示されているが、磁界微小管細胞骨格にも影響するかどうかは依然として不明である。この研究は、0.4 mTの50 Hz磁界が、アクチン細胞骨格への影響と同様に、微小管への影響にもEGFR経路が関与しているかどうかを調べた。その結果、微小管細胞骨格に対する磁界の影響は表皮成長因子(EGF)の刺激と同様であることが示唆され、1) 磁界はPC12及びFLを含む複数の種類の細胞微小管抑制した、2) 磁界はEGFに対するものと同様にタンパク質レベル及び細胞レベルでEGFRのクラスタリングを促進したが、PD153035阻害に対する感度はより高く、Y1173及びS1046/1047部位でのEGFRリン酸化のトリガとなった、3) これらの影響はL型カルシウムチャネル(LTCC)リン酸化及び細胞内Ca2+レベル上昇を通じたCa2+シグナル伝達に強く依存していた、ということが示された。EGFRと、磁界による細胞骨格ネットワークの再編を制御するCa2+シグナル伝達との間に強い関連が認められた。これには、有意な微小管タンパク質(タウ)を含む二つの経路におけるシグナル伝達タンパク質リン酸化が介在していた。これらの結果は、EGFがない場合、磁界がEGFR及びLTCC/Ca2+シグナル伝達経路の両方に関連した機序を通じて、細胞骨格全体を活性化させることを示唆するものである、と著者らは結論付けている。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • 詳細不明
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0.4 mT - - - -

Reference articles

  • Wu X et al. (2014): [弱い商用周波磁界は上皮成長因子刺激に類似した作用として、ヒト羊膜細胞の上皮成長因子受容体感受性アクチン細胞骨格の運動性を急激に活性化させる]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究助成

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