[RF(無線周波数)源による人の眼の温度上昇予測] tech./dosim.

Prediction of temperature increase in human eyes due to RF sources

掲載誌: IEEE Trans Electromagn Compat 2007; 49 (4): 825-833

様々なRF波源がヒトの眼における比吸収率(SAR)と温度上昇最大値に及ぼす影響を様々な周波数について調べるための数値計算研究を提出する。特に、ヒトの頭部の新しいモデルを示し、解剖学的モデルと比較する。提案モデルの高解像度(0.5mm)で眼球強膜を網膜および脈絡膜から識別することにより、これまでの研究よりも眼組織の詳細な検討が可能になる。これらの組織における血液潅流と代謝速度の新しい数値が引き出される。平面波電磁界は遠方電磁界ばく露と考え、一方、携帯電話ダイポールアンテナの実際的モデルは近傍電磁界ばく露の主要源として用いた。得られた結果から、SARと温度上昇の分布は周波数、位置、源の種類に依存することが示された。最後に、非電離放射線防護委員会によって規定されたSAR値での水晶体の最高温度上昇に注意を向ける。このため、スケーリング法が提案され、近傍電磁界ばく露の最悪ケースにおいて、温度上昇の大きな値 (公衆ばく露では約0.3℃、職業ばく露では約1.5℃)が見られた。

ばく露