[レター:携帯電話の作動と脳のグルコース代謝] comment

Cell phone activation and brain glucose metabolism.

掲載誌: JAMA 2011; 305 (20): 2066-2067

編集長へ:Volkow博士らは、被験者の脳のグルコース代謝被験者の頭部近くに置かれた作動中の携帯電話との相関を報告した。我々はこの研究に欠点があると思うが、その理由は、携帯電話からの電磁界が人体組織に影響を与えるメカニズムは熱作用以外にはないからである。携帯電話電磁界によって、携帯電話使用中に生じる温度上昇の最高値は0.1から0.2℃程度であり、これは身体活動の結果生じる温度上昇より小さい。携帯電話からの光子エネルギーは、最も弱い分子結合さえ切断するには小さすぎ、周波数は、イオン輸送に影響するには高すぎる。この研究は、携帯電話電磁界への脳のばく露を正確に評価していない。米国連邦通信委員会(FCC)は、比吸収率SAR)のマップを提供しており、人体等価ファントムを用いてVolkow博士らが用いた携帯電話と同機種についても測定されている。このマップを見ると、グルコース代謝が上昇した領域と頭部のSAR最高値の領域に相関は見られない。被験者の眼窩前頭皮質のグルコース代謝の左右差は、50分間、中断なく、作動中の電話機を顔の一方の側に当て続けた結果生じたと我々は考える。携帯電話は内部電子回路の動作に相当の電力量を消費するため、頬に統計学的に有意な温度上昇を生じさせる。この温度上昇は無線周波電磁界ばく露によるものよりずっと大きくなり得るため、十分に熱調節反応を引き起こし得る。著者らは、顔の両側のこの温度差を制御して、携帯電話による熱がグルコース代謝変化の原因であるか否かを明らかにすると良いと思う。(注)質問対象の論文はVolkow 2011(JAMA 305 808-813)、著者回答はVolkow 2011(JAMA 305 2067-2068)である。いずれも本データベースに登録されている。

ばく露

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