研究のタイプ: レビュー/メタ分析 (医学/生物学の研究)

[認知、バイタルサイン、知覚に対する静磁界の影響:メタ分析] review

Effects of static magnetic fields on cognition, vital signs, and sensory perception: A meta-analysis

掲載誌: J Magn Reson Imaging 2011; 34 (4): 758-763

磁気共鳴画像法MRI)の静磁界によって認知過程、感覚的知覚、バイタルサインが影響を受けることは医療スタッフと患者にリスクをもたらす可能性があるので、これが起きるか否かを評価するために、静磁界の影響を調べた研究のメタ分析を行った。【方法】1992年から2007年 までの研究を選出した。Cohenの効果サイズを用い、神経心理学の様々なカテゴリー(反応時間、視覚と手の協応、作業記憶)の効果サイズを統合した。さらに、感覚的知覚、バイタルサインに対する静磁界の影響を分析した。【結果】「神経心理学」のカテゴリーでは、視覚系への影響のみが同質であり、静磁界へのばく露の結果として統計学的に有意な影響を示した(効果サイズd = -0.415)。バイタルサインへの影響はなかった。感覚的知覚への影響には、静磁界の勾配へのばく露中の身体の動きによって主に生じるめまい感および眩暈の増加があった。【結論】この問題を扱った研究の数は非常に少なく、分析したいくつかの研究の実験装置では、非特異的症状を除外して、静磁界そのものの影響を正確に測定することが困難なものもあった。MRIに関するこれらの研究結果から、研究デザインの改良が必要なことが示された。

影響評価項目

ばく露

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