[イン・ビトロでの血液脳関門のゼラチナーゼへの電磁パルスばく露の影響] med./bio.

この研究は、イン・ビトロの血液脳関門モデル（BBB：ラットの脳微小血管内皮細胞（BMVEC）初代培養株、アストロサイトをトランスウェルチャンバで半接触培養させて作成）を用い、BBBのゼラチナーゼへの電磁パルス（EMP）の影響を調べた。EMPは、ピーク強度400kV/m、パルス立ち上がり時間10ns、パルス幅350ns、繰り返しパルス数（毎秒）0.5で、BBBに200発のパルスを与えた後に、適当な時間間隔で上清液と細胞を採集し、細胞ゼラチナーゼMMP-2およびMMP-9、内因性阻害因子TIMP-1およびTIMP-2のタンパク質レベルを検査した。その結果、6時間後に、擬似ばく露群に比べばく露群でMMP-2のタンパク質レベルは有意に上昇したが、TIMP-2のタンパク質レベルは変化しなかった；また、MMP-9とその阻害因子であるTIMP-1のタンパク質レベルもばく露後に変化しなかった；6時間後に、擬似ばく露群に比べばく露群で、トランスウェルチャンバの内漕と外漕でのMMP-2の活性が有意に上昇した､と報告している。