[現実の世界での携帯電話の無線周波電磁界ばく露] tech./dosim.

Real-world cell phone radiofrequency electromagnetic field exposures

掲載誌: Environ Res 2019; 171: 581-592

公表されている比吸収率SAR)最大値ではなく、現実の世界での携帯電話使用により生じる無線周波RF電磁界ばく露レベル、または電力密度を理解することは、携帯電話ユーザーがばく露低減のための対策を講じるかどうかの判断の助けになることから、この研究は、米国の4つの主要な携帯電話ネットワーク事業者の携帯電話モデルについて、受信感度が良い条件と悪い条件で、電話を顔面の近く、及び最大48 cmまでの幾つかの離隔でばく露測定を実施した。その結果、いずれの電話についても、感度が悪い状態(表示されたバーが1-2本)では良い状態(表示されたバー4-5本)と比較して、RF電磁界ばく露は最大で4桁大きいことが示された。特に、感度が悪い条件で携帯電話から48 cmの離隔でのRFばく露レベルは、感度が良い状態で4 cmの離隔でのばく露レベルと同等かそれ以上であった。感度が悪い状態では、電力密度は最大90%低減し、これは16 cmの離隔でのスピーカーモード、または4 cmの離隔で耳の近くでのテキスト送信時のばく露の際に生じた。第2世代(2G)技術についてのこの結果は、受信感度が悪い状態での使用を減らす、またはプレコーショナリな使用により、ユーザーのRF電磁界ばく露を最大で数桁低減することができることを示唆している、と著者らは述べている。

ばく露