[携帯電話からの電磁波は発育中のラットの脳に影響を及ぼす] med./bio.

Electromagnetic Waves from Mobile Phones may Affect Rat Brain During Development

掲載誌: Turk Neurosurg 2021; 31 (3): 412-421

この研究は、携帯電話からの電磁波がラットの脳に及ぼす影響を、形態学的および生化学的分析で調べた。胎児を電磁波ばく露群(通話モード)およびスタンバイモード群に割付け、出生後60日目まで2時間/日ばく露した(SAR = 1.79 W/kg)。非ばく露対照群は電磁波にばく露しなかった。出生後60日目に脳のマロンジアルデヒドMDA)およびグルタチオンGSH)のレベルを測定し、ウェスタンブロット分析を実施してグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)含量を判定した。ヘマトキシリンエオシン染色、およびGFAP免疫組織化学分析を適用した。透過型電子顕微鏡三叉神経を調べた。その結果、対照群と比較して、スタンバイモードまたは通話モードばく露群では、皮質および海馬でのニューロン損傷有意な増加、通話モードばく露群でのMDAレベルの上昇、およびスタンバイモードばく露群でのGSHレベルの低下、通話モードばく露群でのGFAP含量の増加およびGFAP染色の増加、有髄軸策の数の有意な減少が認められた、と著者らは報告している。

ばく露