[哺乳類および鳥類におけるクリプトクロム:時計か磁気コンパスか?] basics

Cryptochromes in Mammals and Birds: Clock or Magnetic Compass?

掲載誌: Physiology (Bethesda) 2021; 36 (3): 183-194

多くの動物種は、2つのメカニズムのいずれか、または両方を用いて地磁気によるナビゲートを行っている。1つ目は組織内の磁鉄鉱結晶に依存するもので、そこでは磁鉄鉱の磁気モーメントが磁界に沿って整列し、中枢神経系に信号を伝達する。この論文の対象である2つ目は、網膜全体に分布する垂体視細胞中にあるタンパク質のクリプトクロム(CRY)が関与するもので、鳥類において最も包括的に研究されている。「ラジカルペアメカニズム(RPM)」によれば、青色/紫外光はCRYのフラビン補因子(FAD)を刺激してラジカルペアを産生し、その一重項から三重項への相互変換率は外部磁界によって変調される。RPMの信号伝達産生物は、網膜表面全体の磁界に痕跡を生じる。鳥類では、その結果として視神経に生じる信号は視床下部経路に沿って一時視覚野に伝達され、画像処理、記憶、実行機能に関係する脳領域に投射される。その結果、鳥類は磁界の向き、即ち地球表面に対するベクトル角に沿って方向付けを行う。環境中の光の質(例:偏光)が、この磁気コンパス機能に対して更なる入力を与える。鳥類では、IV型CRYアイソフォームが網膜の垂体細胞にあること;その中の細胞質ゾルの位置は概日時計において役割を果たしていないことを示していること;日中のレベルが比較的安定していること(II型CRYの周期とは異なる);(光感受性にとって必須である)FADを完全に補完していることから、これが磁気コンパスにとって極めて重要と思われる。この証拠は、哺乳類のII型CRYアイソフォームが細胞分子時計において光受容機能なしに光依存性の役割を果たしていることを示している、と著者らは結論付けている。

ばく露