[環境中の動植物に対する人工的な高周波電磁界の影響についてどのような証拠があるか? 系統的マッププロトコル] basics

What evidence exists on the impact of anthropogenic radiofrequency electromagnetic fields on animals and plants in the environment? A systematic map protocol

掲載誌: Environ Evid 2021; 10: 39

この論文の著者らは、環境中の動植物に対する人工的な高周波RF電磁界の影響についての系統的マップ作成のためのプロトコルを以下のように論じている。多くの国々で、国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)のガイドラインに基づく安全基準により、人類は過剰なRFばく露から防護されている。ICNIRPガイドラインは、RF電磁界が人体にどのように影響するかについての知識に基づいているが、特に動植物を防護するための国際的なガイドラインは今のところない。人間に対するICNIRPガイドラインが環境に対して防護を提示するのに適切かどうかについて、活発に議論されている。この系統的マップは、人工的なRF電磁界には環境中の動植物に対して負の影響があるかどうかについて、入手可能な全ての証拠を照合するものである。また、知識のギャップを同定し、今後の研究を推奨し、環境および放射線防護当局に情報を提供するものである。提案された系統的マップには、英語で書かれた査読付き文献とグレーゾーンの文献が含まれる。レビューチームが準備した検索文字列を用いて、EMF-Portal、PubMedおよびWeb of Scienceデータベースを検索し、既知の関連するレビューのリストに照らして包括性を検証する。重複を除外した後、取得した文献をタイトル、アブストラクト、全文の3段階でスクリーニングする。全ての動植物を対象とし、人工的なRF電磁界(周波数範囲100 kHz – 300 GHz)へのばく露と非ばく露または低レベルばく露を比較し、研究対象に関連した全てのアウトカムを扱う研究を選択する。事前に定義した包含/除外クライテリアに関する意思決定の一貫性を担保するため、各段階でカッパ統計検定を実施する。その後、適格とされた研究はデータ抽出段階に進み、そこで書誌情報、分類学的情報、RFばく露データ、結果、サンプルサイズ等のメタデータを抽出する。抽出したデータを系統的マップに組み込み、熱的マップ、チャート、またはその他のデータ視覚化方法で主要なメタデータ変数をクロス集計することで、その知見を要約する。この系統的マップは、知識のギャップ、今後の研究のための優先順位、今後の分析および/または系統レビューのための潜在的なサブトピックスを同定するものである。

ばく露