[反復的な拘束、電界遮へい、電極の分極後のマウスにおける50 Hz電界のストレス低減効果] med./bio.

Stress-Reducing Effect of a 50 Hz Electric Field in Mice after Repeated Immobilizations, Electric Field Shields, and Polarization of the Electrodes

掲載誌: Biology 2022; 11 (2): 323

この研究は、BALB/cマウスの拘束によって高めた血漿グルココルチコイド(GC)に対する、ELF電界生物学的影響を調べた。マウスを平行板電極を用いて10 kV/mの50 Hz電界ばく露し、GCレベルの変化に対するELF電界抑制効果を、反復的な拘束電極の分極、および身体の異なる部位の電界遮へい後に調べた。加えて、ストレスおよび電界による体重の変化を調べた。その結果、拘束による血漿GCレベルの低下は、ストレスおよび電界ばく露群で再現され、これはストレスエピソードの回数および電極の分極に関わらなかった。更に、マウスの頭部を電界から遮へいした場合、腹部を遮へいした場合と比較して、抑制効果は比較的低かった可能性がある。マウスの体重は拘束後の回復まで3日間低下した。ELF電界は体重には影響しなかった。よって、電界生物学的影響を生じるには、電界が分配される面積だけではなく、分配される部位も重要なはずである。この結果から、少なくともストレス低減効果の観点では、現行のばく露装置の安定性も確認された、と著者らは報告している。

ばく露