[間欠的なELF磁界は臍帯血リンパ球に振幅の窓効果を生じる] med./bio.

Intermittent ELF-MF Induce an Amplitude-Window Effect on Umbilical Cord Blood Lymphocytes

掲載誌: Int J Mol Sci 2022; 23 (22): 14391

この論文の著者らは先行研究で、臍帯リンパ球(UCBL)に対する6 µT~24 µTの超低周波(ELF)磁界への間欠ばく露の影響を調べ、13 µT未満でのみ影響が認められたことから、窓効果の存在が示唆されると報告している。この著者らはこの短報でこの仮説を更に検証した。健康新生児から採取したUCBLを3 µT~12 µTの間欠的ELF磁界(7.8 Hz、三角波、250秒間オン/250秒間オフ)に72時間ばく露し、生存細胞、初期アポトーシス細胞、および後期アポトーシス壊死細胞の割合をフローサイトメトリーで判定した。更に、ばく露の1時間または3時間目の活性酸素種ROS)を判定した。その結果、初期または後期アポトーシス細胞およびROSには、ELF磁界への間欠ばく露による統計的に有意な影響はなかったが、生存細胞の割合は6.5 µT~12 µTのばく露によって低下した(p < 0.05、8.5 µTでp = 0.057)。ELF磁界は6.5 µTで生存細胞の割合を低下させたが、5 µT、4 µTまたは3 µTでは低下させなかった。これらの結果を先行研究の結果と合わせて考えると、6 µT~13 µTの間に振幅窓効果があることを示している、と著者らは結論付けている。

ばく露