研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[磁界ばく露後のマウスの生存率の上昇、腫瘍増殖の阻害、免疫反応性p53の減少] med./bio.

Increased mouse survival, tumor growth inhibition and decreased immunoreactive p53 after exposure to magnetic fields.

掲載誌: Bioelectromagnetics 2002; 23 (3): 230-238

この研究は、磁界(MF)がインビボで抗腫瘍活性を引き起こすか否かを、担がんヌードマウス(ヒト結腸腺がん(WiDr)を皮下移植された)を用いた2つの異なる実験で調べた。第1の実験では、変調MF(静磁界と50 Hz磁界の重ね合わせ;時間平均された磁束密度は5.5 mT)に毎日70分間ばく露されたマウスにおいて、生存時間有意な増加(31 %)が得られた。第2の独立した実験では、担がんマウスに第1実験と同じばく露を4週間連続して行った結果、腫瘍増殖有意な阻害(40 %)とともに、腫瘍細胞の有糸分裂指数および増殖活性の低下が見られた;また、ばく露を受けたマウスでは、免疫反応性p53の発現減少とともに、アポトーシス有意な増加が見られた;剖検時の肉眼的病理学造血血液学的および組織学的検査では、有害または異常な影響は見られなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

マウスの生存期間と腫瘍増殖に対する変調磁界の影響を調査すること。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1:
  • LF (< 10 MHz)
  • DC/static
ばく露時間: 70 min/day, 5 days/week, until death or for 4 consecutive weeks

ばく露1

主たる特性
周波数
  • LF (< 10 MHz)
  • DC/static
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 70 min/day, 5 days/week, until death or for 4 consecutive weeks
Additional information static magnetic field with a superposition of 50 Hz magnetic field
Modulation
Modulation type cf. additional information
Additional information

DC + 50 Hz

ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 pair of coils with the axis in the same plane; plexiglas box 14.7 x 3.6 x 3.6 cm placed between the 2 coils
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 5.5 mT average over time 測定値 - -
磁束密度 1 mT effective value 測定値 - 50 Hz magnetic field component
磁束密度 2.5 mT effective value 測定値 - 50 Hz magnetic field component
磁束密度 3 mT effective value 測定値 - static component
磁束密度 4 mT effective value 測定値 - static component

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

本研究ではヒト結腸がん(WiDr)を皮下接種したマウスを用いた。異なる2つの実験を実施した。1つ目の実験では、マウスの生存期間を調べた。動物は70分/日、5日/週、死亡まで磁界ばく露した。2つ目の実験では、腫瘍増殖を調べた。この動物には4週間連続で磁界ばく露した。

磁界ばく露群の生存期間は、偽ばく露対照と比較して、統計的に有意に増加した(31%)。

磁界ばく露群の腫瘍増殖は、偽ばく露対照と比較して、統計的に有意に阻害された(40%)。p53発現の減少とあわせて、ばく露群の腫瘍ではアポトーシス有意な増加が認められた。これらの知見は、磁界の抗がん能力を示唆している。

研究の種別:

研究助成

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