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がんおよび小児白血病

(2016年4月時点の英文ウェブページの和訳です)

超低周波磁界がん発生率の間にあるかも知れない関連性は、多数の疫学研究において35年間以上調べられています。超低周波磁界への長期ばく露がん発症(例えば、白血病乳がんまたは脳腫瘍)のリ
スクを上昇させることを示す証拠は、成人に関しては見出されていません(ドイツ放>射線防護委員会2008)。それとは対照的に小児に関しては、疫学研究の結果が、0.3-0.4 µT以上の磁束密度へのばく露における小児白血病発症のリスク上昇を示唆しました。これらの研究を根拠として
世界保健機関WHO)の国際がん研究機関IARC)は、超低周波磁界をクラス2B"ヒトに対する発がん性があるかも知れない"(2002および2007)に分類しました。しかしながら、疫学研究には>選択バイスのような方法論上の問題があるため、そこから得られた証拠は限定的なものです(c.f. 研究タイプに関する基礎知識background information on study types)。さらに言えば、弱い磁界白血病が発症することを説明できるような、作用の根本的メカニズムは今日まで見出されていません。また、これらの疫学研究の結果は動物研究においても立証されていませ
ん(WHO 2007)。

小児白血病は比較的稀な疾患です(年間の新規症例数は、世界中で約49,000、ドイツでは約600です)。小児白血病リスク因子はほとんど分かっていません。また、0.3 µT以上の磁束密度への居住環境ば>く露も非常に稀です(小児の1-4%がそれに当てはまるだけです)。居住環境ばく露への屋外のばく露発生源(例えば、高電圧電力線)の寄与割合は1/3で、家庭用電気機器など家庭内発生源の寄与割合は2/3です。2007年にWHOは、優先度の高い研究プロジェクト(WHO 2007)に、小児白血病磁界に関する最新の疫学研究を
含めたプール分析超低周波磁界ばく露による小児白血病の試験に用いられるトランスジェニック動物モデルの開発、磁界が共発がん作用を持つ可能性を分類しました。

磁界ばく露小児白血病に関する全ての研究および詳細情報は、こちらでご覧になれます。

ドイツ放射線防護委員会(SSK)は2008年の推奨において、「さらに新しい科学的文>献を評価した結果においても、超低周波電界および磁界を原因とする有害な健康影響の可能性を示す証拠、すなわち現在の26th BImSchVのばく露限度値に何らかの変更を行うことを正当化す>るに十分な信頼性のある証拠は何もない」と結論しています。さらに付け加えると、現在のばく露限度値よりも低いプレコーション的な値を推奨するに足るだけの証拠、それは当然、定量化可能な健康影響
を請け合うはずですが、そのような証拠は現在の科学的文献の分析からは得られていません。しかし、ドイツ放射線防護委員会は、さらなる実験研究およびドシメトリ研究の必要性を認めています(ドイツ放射線防護委員会2008)。

現在の研究は、例えば、欧州連合のプロジェクトARIMMORA(Advanced Research on Interaction Mechanisms of electroMagnetic exposures with Organisms for Risk Assessment:リスク評価を目的とし>た電磁界ばく露生物の相互作用メカニズムに関する先進的研究)で実施されています。ARIMMORAプロジェクトは、欧州委員会の第7次枠組み研究の支援を受けています。このプロジェクトの目的は、超低>周波磁界によるがん、特に小児白血病の発症に関してあり得るメカニズムを精査することです。新しい実験的ならびにコンピュータベースの方法、精密に決められたばく露条件下での改良された細胞および
動物実験研究により、この目的は達成されると思われます。ドイツ、スイス、フランス、スペイン、およびイスラエルの研究グループがこのプロジェクトに参加しています(開始は2011年秋)(ARIMMORA)。