中間周波電磁界による植込み型心臓電子機器の電磁障害についてのfemuの系統的レビュー

掲載日: 2018/07/12

アーヘン工科大学生体電磁気相互作用研究所(femu)が実施した系統的レビュー「中間周波領域の電磁界を発する新規の電気製品によって植込み型心臓電子機器に生じる電磁障害」が、雑誌EP Europaceに掲載されました。この系統的レビューは、植込み型心臓電子機器(CIED)が中間周波(IF、1 kHz-1MHz)領域において電磁障害(EMI)を受けやすいかどうかを評価することを目的としています。分析の結果、CIEDはIF領域において、特に、セキュリティシステムや誘導加熱式(IH)調理器からのEMIを受けやすいことがわかりました。EMIが生じる可能性は、ばく露に関連するパラメータ(電磁界強度、周波数及び変調)、ならびに植え込まれる装置及びリード線(型式、装置の種類、装置の感度設定、リード線の配置、植え込み部位)に依存します。但し、EMIに影響力を及ぼす要因は十分には特徴付けられておらず、ばく露限度値を導出できません。このため、今後の研究では、ばく露に関連するパラメータ、ならびに装置及びリード線に関連するパラメータを系統的に考慮すべきです。加えて、全ての種類の研究において、可能な限り最悪ケースのシナリオを考慮すべきです。
この研究は、ドイツの「運輸部門における環境と健康についての欧州研究グループ(EUGT)」の助成により実施されました。

この論文は、以下のEP Europeのウェブサイトでダウンロードできます。
EP Europace homepage