研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[携帯電話使用と脳腫瘍のリスク:症例対照研究] epidem.

Use of cellular telephones and the risk for brain tumours: A case-control study

掲載誌: Int J Oncol 1999; 15 (1): 113-116

この研究は、脳腫瘍携帯電話使用に関する症例対照研究である。また、他のばく露も評価した。症例は、診断時に20〜80歳で、ウプサラ・オレブロ地域(1994-96)およびストックホルム地域(1995-96)に居住し、組織病理学的に確定診断された脳腫瘍を有する男性および女性で、この調査開始時に生存していた合計233人である。対照は、症例1人に対し2人が、性別、年齢、学区をマッチさせて、スウェーデン人口登録簿から選択された。ばく露は、質問票で調査され、電話で補足された。分析は、209人(参加率90%)の症例と425人(同91%)の対照の回答に基づいた。その結果、携帯電話使用による脳腫瘍オッズ比OR)= 0.98が得られ、95%信頼区間(CI)= 0.69-1.41であった;デジタルGSMシステムの場合、OR = 0.97、CI = 0.61-1.56、アナログNMTシステムの場合、OR = 0.94、CI = 0.62-1.44であった、などの知見を報告している。

研究の目的(著者による)

スウェーデンにおける症例対照研究で、脳腫瘍の潜在的リスク要因としての携帯電話へのばく露を調査した。

詳細情報

職業歴及び腫瘍潜伏期間と携帯電話使用との関連に関する更なる結果が、publications 6110 及び 9009 に公表されている。
診断一年前の累積ばく露時間が最低8時間の被験者ばく露群に分類した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
集団 1 潜伏期間 > 1年:合計
集団 2 潜伏期間 > 1年: < 136 h
集団 3 潜伏期間 > 1年: > 136 h
集団 4 潜伏期間 > 1年、GSM:合計
集団 5 潜伏期間 > 1年、GSM: < 88 h
集団 6 潜伏期間 > 1年、GSM: > 88 h
集団 7 潜伏期間 > 1年、NMT:合計
集団 8 潜伏期間 > 1年、NMT: < 224 h
集団 9 潜伏期間 > 1年、NMT: > 224 h
集団 10 潜伏期間 > 5年:合計
集団 11 潜伏期間 > 5年: < 424 h
集団 12 潜伏期間 > 5年: > 424 h
集団 13 潜伏期間 > 5年、GSM:合計
集団 14 潜伏期間 > 5年、GSM: < 292 h
集団 15 潜伏期間 > 5年、GSM: > 292 h
集団 16 潜伏期間 > 5年、NMT: total
集団 17 潜伏期間 > 5年、NMT: < 380 h
集団 18 潜伏期間 > 5年、NMT: > 380 h
集団 19 潜伏期間 > 10年、NMT: total
集団 20 潜伏期間 > 10年、NMT: < 968 h
集団 21 潜伏期間 > 10年、NMT: < 968 h

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
適格者 270 -
連絡担当者 233 -
参加者 217 439
評価可能 209 425
統計学的分析方法:

結論(著者による)

症例78人(37.3%)及び対照161人(37.9%)が携帯電話使用を報告した。全体として、携帯電話ユーザーに脳腫瘍リスク上昇は認められなかった。異なる潜伏期間を用いた場合、量‐反応影響は認められなかった。アナログNMT方式の携帯電話を用いていたのと同じ側の腫瘍部位についてのみ、有意でないリスク上昇が認められた。この結果は少ない数に基づいており、解釈に注意すべきである。

研究助成

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