[極低周波磁界のマウスの血液凝固に与える影響:初期研究] med./bio.

Effects of extremely low frequency magnetic fields on blood coagualation in mice: an initial study

掲載誌: Electromagn Biol Med 2003; 22 (2-3): 133-147

非電離放射線の影響に関連した血液凝固の変動を評価するために、OF1マウスを50Hzで東西方向に向いた磁界15μT(rms)へ慢性的にばく露した。祖先(第一世代)の交尾および妊娠、出生、授乳期間、そして第二世代の雌マウスの成人期までの成長をこの研究の対象とした。対照と、14ー15週令、50ー52週令の二世代目の雌の血液凝固を調べた。原子吸光光度法で血漿中のカルシウム量を測定し、TEGで、全血液(WB)中、血小板に富んだ血漿(PRP)、そして血小板が乏しい血漿(PPP)中の、血液凝固を様々な段階で調べた。年齢に伴うカルシウム濃度の著しい減少(約34.5%)が見られたが、極低周波磁界(ELF-MF)への中期あるいは長期ばく露による変化はもたらされなかった。中期ばく露は凝固において目立った変化と関連していなかった。一方、年齢によって強化される長期ばく露の結果として、雌の成熟ばく露マウスではフィブリンクロット形成に著しい悪化が見られた。示差的ではなく、統計的に有意な血小板数の減少、そして血球の平均赤血球容積の著しい縮小は50Hz, 15μTのばく露に関連していたにもかかわらず、これらの離散性に補われるようだ。したがって、雌の成熟ばく露マウスの全血TEG値は、若い対照グループのものと類似していた。得られた結果を考慮して、低周波磁界ばく露と関連する様々な凝固パラメータの変化について、さらなる研究が必要とされる。

ばく露

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