架空電力線は、高電圧および超高電圧システムでの送電に用いられます。電界および磁界が電力線から発生します。電力線周辺の電界および磁界の強度とその分布は、電圧、電流量、鉄塔の外形、電線の並び方、本数、弛みなどのパラメータによって変動します。
架空電力線鉄塔のさまざまなタイプ(ドイツのベルンシュタイン付近)。このようなタイプの鉄塔は、高さが70 mから100 mで、ドイツで最も多く大量生産されているものである。
建設地域により、ドナウ型、ウェスト型、ダブルサーキット型などさまざまなタイプの鉄塔があります(図をご覧下さい)。欧州で最もよく見られるのはドナウ型および垂直配列型のものです。鉄塔は、地形に応じて約400メートルの距離間隔で建設されます。電力線下には、電力線の左右へ約60メートル幅の樹木伐採地帯が設けられます。鉄塔間に張られた電線は、ケーブルとは異なり、何も絶縁被覆されていません。送電により電線に発生する熱は、周囲の大気へ直に放散されます。
電力線の弛みは、温度および常に変化する電流量が原因で絶えず変動するため、地上測定ではその電力線の瞬時の電磁界強度しか評価できません。
電界強度は、電力線下で最大であり、電力線からの距離が増すにつれて急速に減少します。電界は、例えば住宅の壁などで遮蔽することも可能です。電界は、樹木、建物、丘により歪みます。
磁界強度も同様に、電力線下で最大であり、電力線からの距離が増すにつれて急速に減少します。しかし、電界とは異なり、磁界は大変な労力をかけてもほとんど遮蔽できません。磁界は、適切な電力線構成および位相最適化により低減させることができます。
典型的な測定値は、ばく露発生源データベースで見ることができます。
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