電磁界へのばく露と生体影響 foreign-language

[Biological effects of electromagnetic fields]

掲載誌: Nihon Eiseigaku Zasshi 1995; 50 (5): 919-931

電磁界、特に超低周波電磁界(ELF)の生体影響が近年大きく取り上げられている。これらに関する文献からELFには細胞膜細胞の代謝系になんらかの作用を与えていることが示唆される。しかし細胞の増殖については促進的に働く場合と抑制的に働く場合が見られる。生体にとって生理機能を損なうのか、疾病に結びつくのか、持続的か、一過性か、何れの作用であっても、生殖、発生、ガン等との関連から考えると、まだ何ら結論の出せるデータはない。電磁界の発ガン作用に関してはpromotion作用が疫学的手法あるいは動物実験で示唆されているが、充分満足できるものではない。今後電磁界の特性を充分考慮し、in vitro,in vivoおよび疫学的研究を進めていく必要がある。

ばく露