研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[電力周波数磁界への職業ばく露と非ホジキンリンパ腫のリスク] epidem.

Occupational exposure to power frequency magnetic fields and risk of non-Hodgkin lymphoma

掲載誌: Occup Environ Med 2007; 64 (1): 25-29

【目的】本研究は、50/60Hzの電力周波数磁界への職業ばく露を評価するために、職業ばく露マトリクス(JEM)を使用して非ホジキンリンパ腫(NHL)の危険性を調査する目的で行われた。【方法】調査対象集団は、2000年1月1日~2001年8月31日に初めてNHLと診断された694症例と、年齢、性別、居住地で合致させたオーストラリアの2地域からの694対照群で構成された。詳しい職業暦は各被験者から得られた。電力周波数磁界へのばく露は、人口に基づくJEMを使用して評価された。これは、職業上の磁界ばく露を評価するための方法でアメリカで大きく発達した。累積ばく露分布は四分位数に分けられ、調整されたオッズ比は最低の四分位群を参照群として使用して計算された。【結果】すべての職業歴では、ばく露の最高四分位群の労働者の場合のオッズ比(OR)は、参照群(p値トレンド=0.006 )と比較すると、1.48(95%CI=1.02~2.16)だった。ばく露が5年遅い場合、ORは1.59(95%CI=1.07~2.36)(p値トレンド=0.003)だった。他の職業ばく露を調整した場合は、この結果が大きく変わることはなかった。【結論】結果は、50/60Hz磁界への職業ばく露によってNHLの危険性が高まるという仮説を少しだけ裏付けるものとなった。

ばく露

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