研究のタイプ: リスクコミュニケーション/リスク認知の研究 (理論的研究)

[公衆の不確かさは(共同の)産物:携帯電話の健康リスクに関するイギリスの科学的助言] risk

The (co-)production of public uncertainty: UK scientific advice on mobile phone health risks

掲載誌: Public Underst Sci 2007; 16 (1): 45-61

携帯電話健康リスクの可能性に関する英国の科学的助言は、関心をよせる非専門家との幅広い論争を喜んで受け入れた(または、受け入れつつあるように見える)。このような新しい展開が必要とされた背景にある失われた信頼、および「公衆の懸念」の意味(と「公衆の懸念」の専門家による支配)に関する大きな論争の影響について本論文は解説する。ガイドライン遵守を基盤とするアプローチから「公共科学」のスタイルへと科学的助言がいかに成熟していったかを記述する。この「公共科学」においては、信頼や民主主義などの問題が科学的リスク評価と密接に関連付けられた。本論文では、「科学に対する公衆の理解」に関する現在の概念を、科学的道理と社会的道理の共同の産物に基づく解釈を用いて進展させる。科学者や政策立案者への掘り下げたインタービューからの談話を引用しながら、社会的論争における科学の不確かさの状態を専門家が書き換えることで、「公衆」の意味および公衆の関与の望ましい度合が明確な形になることを説明する。公衆の意味が、単なる専門家の関心事としての不確かさの意味と同時に変化したとすれば、その公衆の意味は、政治的に機能しうる公衆の不確かさの状態に影響を与える。本論文は、公衆が信頼できる政策決定の道具として意味を持つ方法を明らかにし、非専門家が自分達は公正に代表されていないと感じる場合の公衆の疎外感の可能性を示す。

リスクコミュニケーション

影響評価項目

ばく露

調査対象集団

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