研究のタイプ: 医学／生物学の研究 (observational study)

[埋設送電ケーブルの土壌に対する影響] med./bio.

Some effects of a buried electricity transmission cable on bulk soil

著者: Scalenghe R
掲載誌: Bioelectromagnetics 2007; 28 (8): 667-671
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この研究は、地中埋設送電線が送電線周囲の土壌環境に与える影響を調べた事例研究である。イタリア北西部の地中送電線（埋設深さ1 m、動作電圧220〜380 kV、トリプルケーブルを使用）を調査した。その結果、周囲の土壌における電界は実質的にゼロに近いが、磁界はバックグラウンドレベルの20倍であった；埋設から6か月後の調査で、微生物の活動（土壌ATPによって推定）、有機炭素、および全窒素に対するケーブルの周囲の影響半径は、磁界の強さと逆の傾向に正確に従い、220 kVから5 mのラグ距離で生物活動が変化した、と報告している。

研究目的（著者による）

土壌に対する埋設送電ケーブルの影響を調べること。

詳細情報

本研究では、2本の地下電力線（深さ1.2m、50Hzの3本ケーブル；1本は非稼働、残り2本はフル稼働）が設置された場所のアルフィソル（温暖湿潤地域の特殊な土壌）を調査した。

稼働中の（電圧220kV）電力線の実験運用の6か月後にサンプル採取を実施した。平均間隔1ｍ、平均勾配0.3mで合計960の土壌コアを調査した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 6 months

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 6 months
ばく露装置
ばく露の発生源／構造
  • underground power transmission line
ばく露装置の詳細 triple cable(220/380 kV) 1.2 m under the surface
パラメータ
測定量 値 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0.5 µT minimum 測定値 - 0.5 - 42.5 µT in the underground
磁束密度 42.5 µT maximum 測定値 - -
磁束密度 0.5 µT minimum 測定値 - 0.5 - 15.5 µT at the surface
磁束密度 15.5 µT maximum 測定値 - -
参照 - maximum 測定値 - U = 220 - 380 KV

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目／測定パラメータ／方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム（著者による）

データは、そこでの磁界が無視し得る、非稼働の電力線の周囲の土壌で見られるものと比較して、そこでの磁界強度がµTオーダーの、稼働中の地下電力線の周囲の土壌では、微生物活性、有機炭素、及び全窒素は低いことを示した。

この知見は、微生物活性及び関連する土壌パラメータに影響を及ぼす土壌の生物相の空間的シフトが、磁界によって生じたことを示している。

研究の種別:

研究助成

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