この研究は、部分的閉鎖環境内で、900MHz帯で稼動する携帯電話を使用中の人体頭部内のSAR分布を評価した。例えば自動車内環境のように、電話機近くに反射面がある場合、アンテナの電流分布や放射特性が変化する。反射面と携帯電話の位置関係を変え、またアンテナと電話機の構造およびアンテナ－頭部間の距離を変えて、解剖学的な人体頭部モデル内のSAR分布をFDTD法で数値計算した。その結果、水平の反射面が頭上にある場合、頭部の中で、アンテナから直接のばく露を受ける部分のSAR値が減少する一方、直接のばく露を受けない部分のSARが増加する；垂直な反射面が電話近くに電話機と平行に置かれた場合、頭部の全てのSAR値が上昇した、と報告している。
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