[“電磁界中でのニワトリ卵白リゾチームの変性:分子動力学的研究”[J. Chem. Phys. 126, 091105(2007)]に対するコメント] comment

Comment on "Denaturation of hen egg white lysozyme in electromagnetic fields: A molecular dynamics study" [J. Chem. Phys. 126, 091105 (2007)]

掲載誌: J Chem Phys 2007; 127 (11): 117101

EnglishとMooneyは、マイクロ波および遠赤外周波数の極端な強電界がたんぱく質の二次構造に与える影響を示す分子動力学的研究で興味深い結果を提供した。しかし、50-500 GHz の109 V/m レベル電界の影響についての計算結果が人の健康問題に対して重大な意味を持つという彼らの仮定は根拠を欠いている。確かに化学結合は109 V/m レベル電界強度を持っているので、1-10ps毎に向きを反転させて作用する振動電界は構造に動力学的影響を与えることができるかもしれない。しかし、そのような極端に強力なレベルを用いたばく露は、計算の世界以外では達成は不可能である。なぜならば、およそ1016 W/m2の電力密度は、どのような物質に対しても破滅的な影響を与え、また、そのような場の勾配は空気をイオン化するからである。50-500 GHz で109 V/m の電界を発生できる実験室設備、商業用設備、通信設備はない。RF通信の生物学的影響に関する彼らの研究の意味について彼らが述べていることは不適切である。なぜならば、環境中の電界は、彼らが刺激に用いた電界より、約7桁またはそれ以下の大きさである。化学結合の切断は非熱的であるという彼らの観察は正しい。しかし、結合への影響は強度に依存しているが、時間-強度には依存していない。したがって、電界強度を7桁小さくし、その分、ばく露時間を長くしても化学結合は切断されないし、閾値以下の電界をいかに長く与えようとも切断はされない。

ばく露

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