[非拘束ラットを900 MHz電磁界に全身ばく露させるための空間効率のよいシステム] tech./dosim.

Space efficient system for whole-body exposure of unrestrained rats to 900 MHz electromagnetic fields

掲載誌: Bioelectromagnetics 2009; 30 (2): 120-128

この研究は、900MHzRF電磁界の長期ばく露影響を調べるために、多数のラット拘束せずに自由行動させ、かつ全身ばく露レベルの制御が可能で空間効率のよいシステムを設計、実装、分析した。製作したシステムはWister系ラットを用いた2年間の共発がん研究に、またシステムの一部は5週間の中枢神経系(CNS)研究に利用した。このシステムでは最大216匹のラットをそれぞれケージに入れて、9つのばく露チャンバーに分けることが可能であり、必要な床面積は9m2におさえられている。全身平均SARは、不均一ラットモデルを用いたFDTD法で分析し、均一ファントムを用いた熱量測定で検証した。その結果、共発がん研究での全身平均SARは0(擬似ばく露)、0.4、1.3 W/kgの3つのレベル、CNS研究では0(擬似ばく露)、0.27、2.7 W/kgの3つのレベルに設定できた;ラットの動きによる全身平均SARの瞬時的変動は2.3dB、生涯に亘る変動は1.3dBと推定された、と報告している。

ばく露