研究のタイプ: リスクコミュニケーション/リスク認知の研究 (実際的研究)

[リスク認知に対するリスク情報スタイルの影響] risk

Effects of alternative styles of risk information on EMF risk perception

掲載誌: Bioelectromagnetics 2010; 31 (7): 504-512

この論文は、携帯電話および携帯電話基地局リスク認知に関する調査の結果を報告しつつ、リスクコミュニケーションの課題を論じている。デンマーク人の参加者1,687名に対し、ギャロップ社(コペンハーゲン支社)にインターネットでの調査を行わせた。参加者には、質問票への回答の前に、携帯電話および基地局電磁界放射の潜在的リスクに関する3タイプの情報(簡潔なもの、同じ内容だが詳細なもの、低減方法を説明したもの)を無作為に割り当てて提示し、その後、情報の評価を行わせた。この調査の目的は、異なるタイプの情報が、有用さ・情報量・総合性・信頼度の点で同等に評点付けされるか否か、それらの情報がリスク認知と意図的行動に影響を及ぼすか否かの2点とした。その結果、一般市民は未知な部分が多い新技術に伴うリスクについての情報は、リスクにどう対処すべきかを簡潔に記述した情報として提供される場合の方が、技術がなぜ健康ハザードをもたらすか、あるいはもたらさないかに関する長々しい専門的情報の場合よりも有用で信頼できると評価した;情報が人口集団の多くに懸念を増大させるかも知れないこと、および表明された懸念と意図的行動の間に不一致が存在することが示された、と報告している。

リスク認知

ばく露

調査対象集団

representative sample of the Danish population who were invited to participate in a Internet-based survey in 2006 (n=1687).