[人工内耳を植え込んだ頭部モデルの無線LAN周波数へのばく露の評価] tech./dosim.

Assessment of the exposure to WLAN frequencies of a head model with a cochlear implant

掲載誌: Bioelectromagnetics 2010; 31 (7): 546-555

この研究は、人工内耳(CI)を植え込んだ頭部モデルを用いて、CIの存在がSAR分布に与える影響を数値計算した。頭部モデルはMRI/CT画像を基に作成、CIには幾何学的構造を与え、頭部はWi-Fi周波数の遠方界ばく露するとした。周波数は2.4、5.2、5.8 GHz、出力密度10W/m2の均一な平面波の水平偏波および垂直偏波、CIの有無を条件として検討した。その結果、CIがある場合とない場合の頭部モデルを比較すると、CI近接領域の電磁界分布に局所的な差があった;CIに極めて近接した蝸牛部の電磁界強度および点SAR値が高かった;CIから遠く離れた蝸牛部の電磁界強度および点SAR値の差は無視できる程度であった;CIの存在に起因する蝸牛部および頭部の平均SAR値の変化は無視できる程度であった、と報告している。

ばく露