研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[無線周波電磁界にばく露したプラスチック製品労働者の死亡率] epidem.

Mortality of plastic-ware workers exposed to radiofrequencies

掲載誌: Bioelectromagnetics 1997; 18 (6): 418-421

この研究は、誘電シーラーによる高周波RF電磁界へのばく露があるイタリアのプラスチック加工作業員コホートでの死亡を1962 – 1992年にわたり調べた。標準化死亡率SMR)分析は481人の女性労働者に限定された。これは、リスクにさらされた全人年の78%を代表する。その結果、悪性新生物による死亡率はわずかに上昇した;白血病および事故のリスク増加が検出された;全がんのSMRは、RFばく露が起きるシーラー部門の女性におけるSMRの方が、コホート全体のものより高かった;この研究の検出力は非常に小さく、溶媒および塩化ビニルモノマー(VCM)へのばく露が交絡した可能性を排除することはできなかった、と報告している。

研究の目的(著者による)

無線周波電磁界ばく露されたイタリアのプラスチック製品作業者のコホートにおける死亡率を調査した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (標準化死亡率比(SMR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 地域の死亡率
集団 2 RFシーラーのオペレーター
集団 3 その他の労働者
集団 4 ホワイトカラー労働者

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 718
その他:

女性222人、男性496人の参加者、合計:78リスク人-年

結論(著者による)

標準化死亡率SMR)分析は、総リスク人‐年の78%を代表する女性作業者に限定された。悪性新生物による死亡率は僅かに上昇した(観察数7、期待値5.1)。リスク上昇は、白血病(観察数2、期待値0.3)及び工場外での事故(観察数5、期待値3.8)について検出された。

研究の限界(著者による)

リスク人‐年の数により、本研究の検出力は非常に小さい。塩化ビニルモノマーまたは有機溶剤といった、可能性のある交絡因子へのばく露が推定できなかった。