[超低周波磁界への職業ばく露及び環境ばく露:イタリアでの大規模労働者集団における個人モニタリング研究] tech./dosim.

Occupational and environmental exposure to extremely low frequency-magnetic fields: a personal monitoring study in a large group of workers in Italy

掲載誌: J Expo Sci Environ Epidemiol 2011; 21 (6): 634-645

【背景】不正確なばく露評価は、低周波磁界(ELF-MF)の有害影響に関する疫学研究の不適切な結論の一つの原因であるかもしれないと見なされている。【目的】労働者における現時のELF-MFばく露の評価、24時間ばく露に対する職業ばく露の寄与、職業ばく露マトリックス(JEM)の代表性についての検討結果を示すこと。【方法】543人の労働者において個人ばく露メータにより2日間のELF-MFばく露を測定した。職場、自宅、自宅外における時間加重平均TWA)レベルを算出しれた。1988年の国際標準職業分類(ISCO 88)に基づくJEMを作成した。【結果】職場、自宅、自宅外でのばく露中央値はそれぞれ0.14、0.03、0.05 μTであった。職業ばく露は24時間ばく露の約60%を占めた。JEMでは、分類された職種の内、およそ50% の職種において、有意に異なる個人別TWAが同一の職種に含まれていた。【結論】ELF-MF職業ばく露は低いようである。自宅、自宅外でのばく露中央値は職場レベルの20-28% であり、毎日のばく露に対する寄与は小さい。異なるTWAの個人が同一の職種名に含まれることの頻度が高かったことは、JEMに基づいたELF-MF影響の疫学研究における誤分類リスクを強く示している。

ばく露