研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[強い磁界にばく露される事務労働者コホートにおけるがん罹病の増加] epidem.

Increased incidence of cancer in a cohort of office workers exposed to strong magnetic fields

掲載誌: Am J Ind Med 1996; 30 (6): 702-704

<目的>或る事務労働者の職場において、強い60Hz磁界に曝露されていた男女のガン発病と磁界曝露との相関性について疫学的に調査する。<方法>この事務所は1979年に建てられた14階ビルの1階にあり、事務所はそれ以来継続して70人の男性と15人の女性を雇用して、使われていた。その直下の地階に12kVの変圧器3台がある。事務所の磁界の強さは1992年にコンピュータの画面のちらつきのために変圧器の工事が行われるまでは床面で190mG、椅子レベルで90mGであり、それ以後は床面で32mG、椅子レベルで12mGであった。1980年から1994年までに雇用され誕生日と1980年以後の死亡日が分かっている386名(男性243、女性143)について症例ー対照研究を行った。対照は2年以下の雇用者とし、2-5年、5-15年間雇用された者と比較した。<結果>雇用期間を見ると高率に交代していることが示された。32%の男性と55%の女性は1年以内に辞め、52%の男性と79%の女性は2年以内に辞めていた。雇用時の平均年齢は30歳強であった。この386名の中から8名のガン症例が見つかった。これは標準化罹病比として190(CI 82-375)であった。しかし2年以下の勤務者254名では1名の症例であったが、22年以上の勤務者156名には7名の症例が見つかった。雇用期間と症例数との関連について解析した結果、表1のようにポジティブな関連が見られ、表2では男女に分け更に4段階として詳しく解析した結果も同様であった。著者はこのような磁界曝露の指標とガン罹病比との明らかな相関のパターンが見られることは、磁界曝露が病因的な因果関係があることを示しているのではないかと示唆している。

ばく露

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