研究のタイプ: サーベイ (治療に関する研究)

[総説:がん治療に用いられるマイクロ秒およびナノ秒電気パルス] review

Microsecond and nanosecond electric pulses in cancer treatments

掲載誌: Bioelectromagnetics 2012; 33 (2): 106-123

【総説の目的】電磁界による新しい局所治療法として、非外科的で侵襲を最小限とする腫瘍治療法が開発された。詳細には、短い電気パルス細胞生理学的に重要な非熱的変化、特に細胞膜の透過性付与を引き起こすのである。この総説の目的は、電気化学療法(ECT)、ナノ秒パルス電界(nsPEFs)、不可逆性エレクトロポレーション(IRE)などエレクトロポレーション技術に関する現在のデータの概要を説明することである。ECT:安全、簡便、効果的な固形腫瘍治療技術である。細胞膜に透過性を与える電気パルスを用いて、非常に強い細胞毒性を本来有する抗がん剤で細胞膜透過性が無いもの(ブレオマイシン)または低いもの(シスプラチン)の作用を増強する技術である。最も関心が高いECTの特徴は、周辺の正常組織傷害することなく腫瘍細胞を選択的に殺傷するというユニークなことができる点にある。ECTは欧州のクリニックでは既に広く臨床的に用いられている。nsPEFs:薬剤を使わず、純粋に電気的ながん治療法である。この療法は腫瘍の成長を阻害し、興味深いことに、細胞内オルガネラを標的とすることができる。しかし、これらのパルスの働きのメカニズムに関してはまだ多くの疑問がある。IRE:パルスによる新しいアブレーション技術であり、パルスが最終的に細胞を死滅させるような永続的な膜透過性を起こす。この技術は熱作用を一切起こさず、この点が現在の物理的アブレーション技術の大きな利点である。nsPEFsおよびIREは両方とも、ECTの特徴である正常組織の保護について今のところ明らかではなく、それらの安全性と有効性をインビボ実験および臨床において十分に調べる必要がある。

影響評価項目

ばく露