[病院における新生児の本人確認用RFIDシステム:実物的新生児モデルでのばく露評価と誘電特性の年齢的変化の影響] tech./dosim.

RFID system for newborn identity reconfirmation in hospital: exposure assessment of a realistic newborn model and effects of the change of the dielectric properties with age

掲載誌: Prog Biophys Mol Biol 2011; 107 (3): 443-448

【目的】第一は新生児の本人確認用RFID装置のばく露評価を行うこと、第二は組織の誘電特性の年齢による変化がいわゆる“ばく露マトリクス”(誘導された磁界および電界、並びに導出されたSAR値のセット)に及ぼす影響について検討すること。【方法】このようなRFID装置のばく露レベルを計算によって評価するために、実物的な新生児モデル(Babyと名付けた)を用いた。13.56MHz(新生児向けの用途のRFIDシステムの周波数)における誘電特性の年齢的変動については、文献に提出されている3通りの値をBabyモデルに当てはめ、成人の誘電特性を用いたモデルでの結果と比較した。【結果】現在使われている平均的な技術仕様を考慮した場合のBabyのばく露マトリクスを見ると、これらのシステムはICNIRPのばく露ガイドラインを満たしている。13.56MHzにおける誘電特性を変化させた場合のばく露マトリクスを見ると、成人の誘電特性を用いて計算したばく露は過少見積もりの傾向があるかもしれないことが示唆されたが、明確な傾向は確認できなかった。

ばく露