[携帯電話基地局からの電磁放射ばく露に関する公衆安全の評価] tech./dosim.

Public safety assessment of electromagnetic radiation exposure from mobile base stations

掲載誌: J Radiol Prot 2012; 32 (3): 325-337

この論文は、国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)のガイドラインに準拠して、サウジアラビアの首都リヤドで、無作為抽出したGSM/WCDMA基地局からの電磁界への公衆ばく露評価を実施した結果を報告している。市中の60の基地局について、それぞれ2箇所の測定地点でそれぞれ3つのセクタについてワーストケースと推定される最大電力密度を記録した。その結果、測定値はICNIRPガイドラインの公衆ばく露参考レベルの0.313 から0.00000149% の範囲であった;基地局周辺での最大値は、75-3000 MHzの広帯域測定で21.96 mW/ m2であった;携帯電話の周波数バンドにより最大ばく露にいくつかの傾向が見られた;簡略計算による計算値と測定データの比較から、公衆がICNIRPガイドラインに比べて僅かな値を上回るばく露を受けることはなさそうである、などの所見を報告し、今回の測定は中東地域で初めてのものであるが、世界の他の地域よりばく露が高いことはなさそうであるとの保証が得られたと結論している。

ばく露