[糖尿病ラットの急性後肢虚血モデルにおける微小循環及び血管新生に対するPEMFの影響] med./bio.

Effects of PEMF on microcirculation and angiogenesis in a model of acute hindlimb ischemia in diabetic rats

掲載誌: Bioelectromagnetics 2013; 34 (3): 180-188

この研究は、モデル動物で作製した糖尿病性後肢虚血に対するパルス電磁界PEMF)の効果を調べた。SDラットでストレプトゾトシン誘発糖尿病モデルを作製し、投与10週間後の糖尿病ラットに外科的に血管結紮し急性後肢虚血を起こさせた。手術後、120匹のラットは無作為に60匹ずつのPEMF処置群と擬似処置群に分けた。PEMF処置は、市販の骨折治療器を利用し、パルス幅4.5 ms、磁界強度1.2 mT(立ち上がり200 ms、立ち下がり24 ms)の15Hzパルス信号に、1日8時間行い、処置の7、14、28日目が終了後にそれぞれ一部を屠殺して膝とくるぶしの組織を摘出し、免疫蛍光分析(両群10匹ずつ)と酵素免疫測定法(ELISA)・ウェスタンブロット分析(両群10匹ずつ)を行った。また、PEMF処置前、7、 14、28日の4回、レーザードップラー血流計測値(LDPI)を測定した。その結果、LDPIは14、28日でPEMF処置群の方が擬似処置群より有意に高かった;その時、免疫組織染色でのanti-CD31およびAPの染色レベルが有意に上昇した;PEMF処置群の筋組織においてFGF-2およびFGFR1発現レベル、ERK1/2のリン酸化が擬似処置群より有意に高かったが、VEGFおよびVEGFR発現レベルとP38リン酸化では差異がなかった、などの所見を報告している。

ばく露