【背景】多くの動物が地磁気を方位探知や航行情報に利用しているが、ヒトは磁気感覚を持たないと信じられている。動物の磁気感知の一つのモデルとして、フラボタンパク質クリプトクロム（CRY）が関与する感光性化学反応によって地磁気を感知するモデルが提案されている。【目的】トランスジェニックアプローチを用い、網膜に重点的に発現するヒトCRY2がショウジョウバエの磁気受容系において磁気センサーとして機能し得ること、およびそれが光依存的性質を持つことを示すこと。結果：ヒトCRY2は、感光性の磁気センサーとして分子レベルで機能する能力を持ち、それが、ヒトへの外挿の準備となる感覚生物学分野の入り口を再び開けることを実験結果は示している。
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