研究のタイプ: リスクコミュニケーション/リスク認知の研究 (実際的研究, survey)

[電磁界のリスクに対する人々の反応と政府の政策への信頼:リスク、便益、コントロールの認知の役割] risk

People's responses to risks of electromagnetic fields and trust in government policy: the role of perceived risk, benefits and control

掲載誌: J Risk Res 2013; 16 (8): 945-957

この研究は、電磁界EMF)の健康リスク可能性に対する人々の対応行動(以下「リスク反応」と略す)を従属変数、政府のEMF政策への信頼(以下「信頼」と略す)、EMF発生源へのリスク認知、便益認知、EMFへのばく露のコントロール認知を独立変数として、両者の関連を重回帰分析した。この分析において、EMFの公的な発生源(送電線および携帯電話基地局)と個人的な発生源(電子レンジコードレス電話および携帯電話)の場合について結果を比較した。また作業仮説には、著者らが先行研究で得た知見(リスク認知と便益認知が、信頼とリスク反応の関係を媒介すること、コントロール認知が、信頼とリスク認知の関係、ひいては信頼とリスク反応の関係に影響する)を用いた。オンライン消費者調査を利用して、1009名での質問票調査を実施し、仮説の検証を試みた(先行研究の参加者は除外した)。その結果、公的および個人的EMF発生源へのリスク反応はいずれも、主としてリスク認知により説明される;リスク認知は、信頼とリスク反応の関係を部分的に媒介する;公的発生源については、コントロール認知が、信頼とリスク認知の負の関係を弱める、などを報告している。

リスク認知

影響評価項目

ばく露

調査対象集団

1009 Dutch individuals answered questions about risk responses to EMF, perceived risk and benefits of several EMF sources, trust in government policy and perceived control over EMF exposure.