研究のタイプ: リスクコミュニケーション/リスク認知の研究 (実際的研究, survey)

[医療関係者における電磁界への過剰な健康懸念のクラスタ化:定量的および定性的アプローチ] risk

Clustering of excess health concerns for electromagnetic fields among health personnel: A quantitative and qualitative approach

掲載誌: J Health Psychol 2015; 20 (8): 1060-1072

この研究は、2010年1-6月にギリシャで9回、キプロスで1回開催した医療関係スタッフおよび医学生を対象にした電磁界EMF)の健康影響に関するセミナーの開会に先立ち実施した参加者への質問票調査の結果を分析した。全部で722人から回答を得た(セミナーを通した回答率の平均値は85%)。22項目の構造化質問票(社会人口学的特性、ライフスタイル、禁煙への態度、衛生習慣携帯電話の個人使用、EMFの健康影響に関する知識・信念・態度・行動)、さらに詳細なEMFまたは携帯電話健康影響に関する知識(無線通信と健康リスクに関する5つの文章の正しさを(正、誤、分からない)で判断させた)、携帯電話使用に関する態度(携帯電話使用に躊躇があるか否か、付属品の使用、1日の通話時間)などが調査された。知識については、3つの指標で分析した:認知知識=(回答数:正誤に拘わらず回答したもの全て)÷(質問数)、知識の正確さ=(正答数)÷(回答数)、知識の正答率=(正答数)÷(質問数)。その結果、参加者の75%以上が高い認知知識を有していたが、その正確さは20%未満、正答率が80%以上の人は参加者の8%であった;「過剰な懸念」を示す群と「和らいだ態度」を示す群は明確に識別された;「過剰な懸念」のクラスタ化は、個人的信念(健康教育方針においてリスクの管理を提唱する)に由来する可能性が示された、と報告している。この研究は、MOBIKIDSプロジェクトの一環として行われた。

リスク認知

影響評価項目

ばく露

調査対象集団

722 medical practitioner, paramedical staff and medical students attending seminars on the health impact of EMF conducted in Greece in 2010.