[中程度の静磁界はヒト乳がん細胞においてCdc2の阻害に続くサバイビンの発現減少により腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)誘導性のアポトーシスを強化する] med./bio.

A moderate static magnetic field enhances TRAIL-induced apoptosis by the inhibition of Cdc2 and subsequent downregulation of survivin in human breast carcinoma cells

掲載誌: Bioelectromagnetics 2014; 35 (5): 337-346

この研究は、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)に耐性があるヒト乳がん細胞において、静磁界SMF)がTRAIL 誘導アポトーシスに対する感受性を高めるか否かを調べた。用いた細胞は、ヒト乳がん細胞株MDA-MB-468およびT47D、ヒト正常乳腺上皮細胞株HMECsである。それぞれの細胞株へのSMFおよび/またはTRAILの細胞毒性を、SMF(0、1、3 mT)、TRAIL(0、50、100 ng/ mL)の全ての組合せで、3つのSMFばく露時間(6、12、24時間)について比較した。その結果、SMFは乳がん細胞のTRAIL誘導アポトーシスに対する感受性を高めた;この効果はカスパーゼ阻害剤により抑制された;SMFは、Cdc2発現阻害に続くサバイビンの発現減少により、乳がん細胞でのTRAIL誘導アポトーシスを増強した、と報告している。

ばく露