[弱磁界への間欠ばく露によるマウスとラットの夜間における松果体セロトニン代謝の急激な変化] med./bio.

Marked rapid alterations in nocturnal pineal serotonin metabolism in mice and rats exposed to weak intermittent magnetic fields

掲載誌: Biochem Biophys Res Commun 1990; 169 (1): 102-108

<方法>ラット松果体のNAT(セロトニン-N-アセチルトランスフェラーゼ)活性とメラトニンレベルが地磁気の水平成分を逆にした場合に低下する実験があるが,そのメカニズムはよく知られていない.そこで,松果体セロトニン代謝と,同時にメラトニンレベルを調べその作用を明らかにしようとした. <実験方法>1m直径のヘルムホルツコイルを使用し,水平成分0.4Gを補償し,5分間毎のOn-Offで1時間,ラット(7匹と8匹の2群)とマウス(9匹と10匹の2群)を曝露した.磁界は図2に示す特性を有している.実験は暗期3.5時間後に実施した.曝露直後に松果体を取り出し-60度に保存して,NATとHIOMT活性と5-HTと5-HIAAをHPLC法で分析し,メラトニンをRIで分析した. <結果及び結論>5-HTレベルは共に曝露により増加した(図3).マウスで,予期せぬ性差が見られた.5-HIAAレベルは,マウスでは差は見られず,ラットにおいて増加した.NATの活性はラットで増加した(図4).しかし,血清松果体メラトニンレベルに曝露の影響は見られなかった.結論として,1時間(5分毎のOn-Off)曝露で影響があることを示している.

ばく露

関連論文