[移動通信の利用と認知に関する多様な考察:プロジェクトFM8854(ドイツ語)] info

[Differentiated consideration on use and perception of mobile communications - project FM8854]

Federal Office for Radiation Protection (BfS)
2014, Ressortforschungsberichte zur kerntechnischen Sicherheit und zum Strahlenschutz, BfS-RESFOR-88/14: 1-100

ドイツ連邦放射線防護庁(BfS)のプロジェクト報告書である。2003年から2009年まで、BfSはパネル調査会社Infas社と提携して、12000人以上を対象に携帯電話の利用、電磁界リスク認知に関するインタビュ調査を実施した。続いて今回は、2013年に2500人を対象に初めてのデュアルフレーム(サンプリングに固定電話番号だけでなく、携帯電話番号も使用)の電話インタビュ調査を実施した(調査時期は8-9月)。デュアルフレームを用いることにより、携帯電話を専ら使用する層からのデータを従来の固定電話番号サンプリングフレームのデータと比較する。また、この調査では、特に思春期層(14-17歳)と小児(6-13歳)に焦点を当て、思春期層には専用の質問票での調査を追加した。また、固定電話サンプリング群の小児が居る家庭については、成人へのインタビュ後に、両親の許可を得て子供に別の質問票を用いたインタビュを実施した。その結果、[使用の行動様式]今回の調査で、携帯電話使用者は80%、固定電話使用者は87%であり、従来の固定電話番号サンプリング調査と差は無かった;しかし、携帯電話番号サンプリング群において携帯電話使用者は有意に高く(96%)、固定電話使用者は有意に低かった(82%);また、携帯電話番号サンプリング群の方が通話の頻度も高かった;SARを購入時の情報として役立てたのは回答者の4%であった;SARに何らかの意味を感じる回答者は29%で、2009年の33%より低下した;住宅の近くに基地局アンテナがあると回答したのは48%(2009年は50%)、分からないは25%で、2009年より有意に増加した。[情報レベル]携帯電話電磁界問題への関心(大いに/若干)は36%(2009年は44%)と低下傾向。[健康影響]電磁界健康影響で懸念する発生源は、基地局28%、電気機器23%、高圧電力線20%、携帯電話18%、コードレス電話13%であった。[プレコーショナリ対策]何らかの対策実施は6%;対策を考えたことがあるは10%(2009年は15%)。その他のトピックとして、コミュニケーション戦略上の集団の区分け、子供の行動リスクコミュニケーションに有用なツールなどが、報告されている。

ばく露