研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[脊髄刺激の疼痛緩和効果における後外側束の役割:神経因性疼痛のラットモデルでの研究] med./bio.

The role of the dorsolateral funiculi in the pain relieving effect of spinal cord stimulation: a study in a rat model of neuropathic pain

掲載誌: Exp Brain Res 2015; 233 (4): 1041-1052

この研究は、脊髄刺激(SCS)による痛み関連徴候の低減における後外側束(DLF)の役割をラット実験で検討した。DLFは脊髄刺激を上位脊髄中枢へ中継すると考えられている。ラットに、脊髄C5-7レベルの神経損傷および両側DLFへの損傷を外科的に与え(対照群のDLFは無傷)、かつ2組の微小電極脊髄に植え込んだ(損傷部位を挟んだ脊髄の尾側と吻側)。どちらか一方の電極から、SCS(50 Hz、0.2 ms)を5分間与え、神経損傷誘発による機械的刺激、寒冷/温熱刺激への過敏性に対するSCSの効果を行動テストで評価した。その結果、DLF無傷群では、どちらの電極を用いたSCSも、神経因性の痛覚過敏を80-90%減少させた;DLF損傷群では、無傷群で見られた低減効果が50%に低下した、と報告している。

ばく露