研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[ナノ秒パルス電界に対する哺乳動物細胞の感受性にアクチン皮層の破壊が寄与する] med./bio.

Disruption of the actin cortex contributes to susceptibility of mammalian cells to nanosecond pulsed electric fields

掲載誌: Bioelectromagnetics 2014; 35 (4): 262-272

この研究は、培養された哺乳動物細胞の膜に対するナノ秒パルス電界(nsPEFs)の影響が接着細胞と浮遊細胞で異なるという観察結果を踏まえ、「アクチン細胞骨格細胞膜を裏打ちするアクチン皮層)がnsPEFsばく露細胞影響への寄与パラメータである」という仮説を検証した。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)由来細胞株を用い、ラクランクリンA(アクチン重合化阻害剤)添加の有無、nsPEFsばく露の有無を条件として実験した。nsPEFsは、振幅150kV/cm、パルス幅10ナノ秒パルスを1回に50発または100発照射した。その結果、細胞の弾性係数は、nsPEFsでは50%程度、ラクランクリンAでは75%以上低下した;ラクランクリンA無処置時に確認された、nsPEFsの分割ばく露(50発照射を10分間隔で2回)による蓄積効果が、ラクランクリンAを事前添加した場合には見られなかった、などの所見を報告している。

ばく露