[不確かさのある電撃リスクに関する職種ばく露マトリクス] tech./dosim.

Job exposure matrix for electric shock risks with their uncertainties

掲載誌: Int J Environ Res Public Health 2015; 12 (4): 3889-3902

この研究は、著者らが2012年に公表した電撃リスクに関する職種ばく露マトリクス(JEM)の拡張を行った。前回のJEMは米国の国勢調査局が用いている501の職種名に、電撃ばく露の高、中、低の分類を割り当てたものである。その根拠に用いたのは、米国労働省労働統計局の電撃および感電による傷害と死亡のデータに基づいた各職種での発生率、専門家の判断(発生源、安全ガード、訓練、防護対策などの要因を考慮)であった。ただし、このJEMが疫学研究に用いられた場合に大きなバイアス源になる可能性があるばく露の誤分類が予測された。今回の拡張JEMでは、ばく露を定量化するために、職業的生涯において職業的な電撃を体験する確率を表す中央値、その不確かさの25、75パーセンタイル値を導入した。また、ばく露の不確かさの指標として相対的4分位範囲も算出した。このような改善により、前回と今回のJEMで501の職種の高、中、低の分類がどのように入れ替わったか、ばく露推定の精度が向上したかを述べている。

ばく露