この研究は、経頭蓋直流電流刺激（tDCS）の標的部位として脳回を高解像度で表現した頭部の有限要素モデルにより、モデルの半径および正接方向の電界成分に対する頭蓋骨および白質の異方性の影響を検討した。tDCSの電極配置法は、従来の長方形パッド電極型、4陰極＋1陽極のリング型、両側型の3通りを想定した。その結果、頭蓋骨の異方性は半径方向電界成分の分布に大きく影響した；皮質領域でのその成分は、頭蓋骨の等方性を仮定した場合に比べ22％低下した；白質の異方性は、脳溝における電界の方向性に大きく影響した、と報告している。
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