研究のタイプ: サーベイ (医学/生物学の研究)

[マイクロ波電磁界(EMFs)は抑うつを含む広範な神経精神学的影響を生じる] review

Microwave frequency electromagnetic fields (EMFs) produce widespread neuropsychiatric effects including depression

掲載誌: J Chem Neuroanat 2016; 75 Pt B: 43-51

この総説は、「非熱的レベルのマイクロ波またはそれより低い周波数の電磁界(EMFs)が脳に広く分布する電位依存性カルシウムチャネル(VGCC)に作用し、その結果としてマイクロ波症候群とも称される神経精神学的影響がもたらされる」ことを前提として、これまでの研究がいかに一貫してこのような作用について記述してきたかを示すことを目的として実施されたと著者は述べている。引用文献数が80を上回る精力的総説であるが、証拠を示すとされた研究一覧表(「多様な神経精神学的作用の生成におけるCACNA1C遺伝子多型の影響」、「非熱的マイクロ波へのばく露による脳機能の組織学的および機能的変化」、「種々の電磁界ばく露により生じたと見られる神経精神学的症状疫学研究)」などのテーマ別に作成されている)はいずれも、多様な論文から著者の前提に合致すると著者が解釈した部分を抜き書きして一覧化しているに過ぎず、研究方法や実験条件に関する論文評価は行われていない;疫学研究の評価においても、生態学的調査の結果に関する言及が多い、など科学的評価における基本とバランスを欠いている。

影響評価項目

ばく露