[パルス電界は生殖を増加させる] med./bio.

この研究は、キイロショウジョウバエ成虫に羽化後の2-5日間、種々の強度のパルス化電界（100、200、300、400kV/m）のばく露を与え、生殖能への影響を調べた。影響評価項目は、DNA断片化および生殖腺の形態学的変化である。その結果、ばく露群では、両性において、生殖能は最大30%上昇した；影響は電界強度に依存して増大したが、増加速度は最大強度で消失した；DNA断片化が、栄養細胞（こちらが主）および濾胞細胞においてのみ、また最も感受性の高い2つの発生段階においてのみ、若干、観察された、と報告している。著者の考察として、実験した電界は、配偶子のごく一部にDNA断片化を誘導するような弱いストレス因子であり、このために失われた少数の配偶子を補うように、配偶子形成速度の増加などの生殖系の反応が引き起こされる可能性を論じている。