[偽関節への生物物理学的刺激] med./bio.

Biophysical stimulation for nonunions

掲載誌: J Biol Regul Homeost Agents 2015; 29 (4) Suppl: 25-38

この総説は、偽関節への生物物理学刺激として利用頻度の高いパルス電磁界PEMF)が、臨床的には比較的大きな有効性を示しているにも拘わらず、細胞あるいは分子レベルでのPEMFの作用メカニズムについては意見の相違があり、また量反応関係の研究もないという状況を踏まえ、偽関節のPEMF治療に関係する細胞研究をレビューした。要約すると、偽関節患者のカルスから得た細胞の骨形成プロセスを刺激するPEMFの能力を調べることを目的とした研究が多いこと;他の目的として、偽関節の細胞の特性をクローン形成性、分化発現クラスタ、三系統への分化能などに関し調べる研究があること;全般的に言えることは、偽関節カルスに骨‐軟骨前駆細胞が存在するが、骨形成分化プロセスに異常があることが示されていること;PEMFは、細胞の生存力と類骨マトリクス形成を増強し、骨分化プロセスを促進するかも知れないこと;このような研究知見は、偽関節細胞へのPEMF効果のヒントとなっている、と報告している。

ばく露