[低磁界中のマウス骨格筋細胞における細胞生存率およびミトコンドリア活性の低下] med./bio.

Decline of cell viability and mitochondrial activity in mouse skeletal muscle cell in a hypomagnetic field

掲載誌: Bioelectromagnetics 2016; 37 (4): 212-222

この研究は、宇宙飛行士にとって重要な環境リスク要因の一つである低静磁界(HMF<3 μT)の生体影響を、初代培養マウス骨格筋細胞を用いた3日間のHMFばく露実験で検討した。通常の地磁気(GMF)ばく露群を対照とした。その結果、HMF群ではGMF群に比べ、細胞活性の低下が見られたが、生存率および形態学に関して細胞は正常に見えた;3日間のばく露終了後、対照群に比べてグルコース消費が低下し、それに伴いATPおよびADPの減少とADP/ATP比の上昇が見られた;このような現象と一致して、HMF群ではミトコンドリア膜電位が低下し、その一方、細胞内活性酸素種レベルが高まった:別途、単離したミトコンドリアへの1時間HMFばく露実験を行った結果、ばく露後にミトコンドリアの活性および膜電位の低下が確認された、と報告している。

ばく露