研究のタイプ: レビュー (工学技術/ドシメトリの研究)

[高周波電圧トランジェントのばく露評価および疫学の系統的レビュー] review

Systematic review of the exposure assessment and epidemiology of high-frequency voltage transients

掲載誌: Front Public Health 2016; 4: 52-

この総説は、一部の人が「汚い電気dirty electricity (DE)」と称し、健康影響の原因として捉えている高周波電圧トランジェントをとりまく多彩な社会的問題、例えば、DEの確固たる定義や測定法も確立されないまま、DE測定器やDE除去フィルターを販売する産業が増えていることを指摘し、それらの動向に関与している研究のレビューを行った。DEがヒト健康への有害因子であるとの証拠を提出したとする査読付き論文25件を(独立的に複数の評価者で)レビューした結果、そのうちの16件は、健康影響に関する疫学研究あるいはばく露データ調査であったが、そのばく露測定方法あるいはばく露指標は明確でないため、その健康影響に関する結果の比較はおろか、現状ではいかなる結論も導き出せない:安全閾値なるものとして一部で喧伝されている50 Graham/Stetzer (GS)単位には全く証拠がなく、恣意的以外の何ものでもない:疫学研究では、しばしばデータ再使用あるいは単なる事例記述があり、また健康影響の質問調査法などの調査デザインにも多くの不適切さがあるため、それらの研究には科学的保証がない、と報告している。

影響評価項目

ばく露