[1800 MHzマイクロ波は細胞アポトーシスにつながるp53およびp53介在性カスパーゼ3活性化をイン・ビトロで誘導する] med./bio.

1800 MHz microwave induces p53 and p53-mediated caspase-3 activation leading to cell apoptosis in vitro

掲載誌: PLoS One 2016; 11 (9): e0163935-

この研究は、マウスNIH/3T3細胞およびヒトU-87MG細胞に1800 MHz電磁界放射(EMR:1209mW/m2)ばく露を異なるばく露時間(0, 3, 6, 12, 24, 48時間)で与えた。ばく露終了後に、生存率細胞内活性酸素種ROS)産生、DNA損傷p53遺伝子発現カスパーゼ3活性を評価した。その結果、EMRばく露はNIH/3T3およびU-87MG細胞の生存率を有意に低下させ、カスパーゼ3活性を上昇させた;ROSバーストが、NIH/3T3細胞では6および48時間ばく露で、U-87MG細胞では3時間ばく露で観察された;EMRばく露群ではDNA損傷が増加したが、抗酸化剤(NAC)存在下ではこれが抑制された;EMRばく露群ではp53タンパク質およびp53標的遺伝子発現が増加し、ミトコンドリアからのチトクロームc放出が促進され、カスパーゼ3活性が上昇した;これらの現象はそれぞれ、NAC、p53阻害剤、カスパーゼ阻害剤の事前処置により抑制されることが確認された、と報告している(JEIC注:ばく露にはインキュベータ(5% CO2, 37°C)内に設置したアンテナが用いられた。ばく露中のペトリ皿内の温度監視について論文本文に記述がない)。

ばく露